雛祭りと母の思い出・ひなあられに込められた母心
2021年03月04日
にほんブログ村 シニア日記ブログ 60歳代へ
人気ブログランキング シニアライフへ
昨日は雛祭りでしたね。
自分のために飾った雛人形については、こちらの記事に書きました。
記事内にある雛ドールプレートは、昨年私が購入したものですが、京陶人形の小さなお雛様は、結婚してすぐの雛祭り前に母が買ってくれたものです。
▶瑠璃子のプロフィール

「お雛様を新居に持って行けないから、これを飾るといいわよ」
買い物好きな母が、あちこちまわって探してきてくれたのでしょう。
小さくて可愛らしくて、顔も私好み。
なにより2DKの新居にそっと飾るには、ちょうどよい大きさでした。

結婚以来、毎年この時期に母が送ってくれるのがひなあられ。
正直に言って美味しいものだとは思いませんが、必ず送ってきます。
いくつになっても娘のために桃の節句を祝う母の気持ちが嬉しく、また微笑ましく思えました。
母は娘たちが大好きな人でしたから、娘のために何かしたいという気持ちを持ち続けていたようです。
送られてくるのはひなあられだけでなく、日用品やら食品やらも一緒に。
とにかく娘のために何かしたいという思いの強い母でした。
ある年、ひなあられが送られてきませんでした。
まぁ、そういうこともあるだろう・・・という気持ちで、さして気にもしていませんでしたし、母に電話で確認することもありませんでした。
今思えば、そのとき既に認知症が始まっていたのでしょう。
初期のころって気づかないものですね。
後になって考えると、あれも症状のひとつだったんだな、これもそうだったんだな、と思えることが多々あります。
親が認知症になる。
頭ではその可能性を理解していても、「うちの親は大丈夫」そんな思いを抱く人が多いかと思います。
その裏には、親に認知症になってほしくないという気持ちがあるからでしょうね。
現在母は高齢者施設で暮らしています。
この施設に入居してからは、父がひなあられを何度か買ってくれました。
実家を訪れた際に、父と一緒にスーパーへ行くと「お母さんがいつも買っていたよね。今ではお母さんは買えないから、お父さんが買ってあげよう」と。
ひなあられってそんな高級なお菓子でもないし、お砂糖のかたまりのようなものですから全部食べ切れるわけでもありません。
でも母がしていたことを、母の代わりにしてあげたいという父の気持ちが十分伝わってきたため、断ることはできませんでした。
今では父も90代と高齢になり、買い物にもあまり出かけなくなりましたから、いつの間にか母の代理でひなあられを買ってくれることもなくなってしまいました。
父は日々自分の身を支えて生きていくことで精一杯なのでしょう。
季節行事にうるさかった父ですが、その気持ち的な余裕もなくなってきたようです。
寂しくもありますが、これが年を重ねていくという現実と受け止めています。
雛祭りといえば、祖父が買ってくれた雛人形や姉妹それぞれに買ってくれた市松人形のこと、小学生のころに母がごちそうを作ってくれて友だちを招待してお祝いしたことなどを思い出しますが、今の私にとって一番の思い出はひなあられ。
カラフルなひなあられが、今では会話すらほとんどできなくなった母のことを思い出すよすがとなっています。
私が母に買ってもらった小さな雛人形を飾り続けるのも、母と心で会話したいからだと思います。
にほんブログ村 シニア日記ブログ 女性シニアへ
人気ブログランキング シニアライフへ

人気ブログランキング シニアライフへ
昨日は雛祭りでしたね。
自分のために飾った雛人形については、こちらの記事に書きました。
記事内にある雛ドールプレートは、昨年私が購入したものですが、京陶人形の小さなお雛様は、結婚してすぐの雛祭り前に母が買ってくれたものです。
母からの雛人形とひなあられ
▶瑠璃子のプロフィール

「お雛様を新居に持って行けないから、これを飾るといいわよ」
買い物好きな母が、あちこちまわって探してきてくれたのでしょう。
小さくて可愛らしくて、顔も私好み。
なにより2DKの新居にそっと飾るには、ちょうどよい大きさでした。

結婚以来、毎年この時期に母が送ってくれるのがひなあられ。
正直に言って美味しいものだとは思いませんが、必ず送ってきます。
いくつになっても娘のために桃の節句を祝う母の気持ちが嬉しく、また微笑ましく思えました。
母は娘たちが大好きな人でしたから、娘のために何かしたいという気持ちを持ち続けていたようです。
送られてくるのはひなあられだけでなく、日用品やら食品やらも一緒に。
とにかく娘のために何かしたいという思いの強い母でした。
ひなあられが届かなかった理由
ある年、ひなあられが送られてきませんでした。
まぁ、そういうこともあるだろう・・・という気持ちで、さして気にもしていませんでしたし、母に電話で確認することもありませんでした。
今思えば、そのとき既に認知症が始まっていたのでしょう。
初期のころって気づかないものですね。
後になって考えると、あれも症状のひとつだったんだな、これもそうだったんだな、と思えることが多々あります。
親が認知症になる。
頭ではその可能性を理解していても、「うちの親は大丈夫」そんな思いを抱く人が多いかと思います。
その裏には、親に認知症になってほしくないという気持ちがあるからでしょうね。
現在母は高齢者施設で暮らしています。
この施設に入居してからは、父がひなあられを何度か買ってくれました。
実家を訪れた際に、父と一緒にスーパーへ行くと「お母さんがいつも買っていたよね。今ではお母さんは買えないから、お父さんが買ってあげよう」と。
ひなあられってそんな高級なお菓子でもないし、お砂糖のかたまりのようなものですから全部食べ切れるわけでもありません。
でも母がしていたことを、母の代わりにしてあげたいという父の気持ちが十分伝わってきたため、断ることはできませんでした。
おわりに
今では父も90代と高齢になり、買い物にもあまり出かけなくなりましたから、いつの間にか母の代理でひなあられを買ってくれることもなくなってしまいました。
父は日々自分の身を支えて生きていくことで精一杯なのでしょう。
季節行事にうるさかった父ですが、その気持ち的な余裕もなくなってきたようです。
寂しくもありますが、これが年を重ねていくという現実と受け止めています。
雛祭りといえば、祖父が買ってくれた雛人形や姉妹それぞれに買ってくれた市松人形のこと、小学生のころに母がごちそうを作ってくれて友だちを招待してお祝いしたことなどを思い出しますが、今の私にとって一番の思い出はひなあられ。
カラフルなひなあられが、今では会話すらほとんどできなくなった母のことを思い出すよすがとなっています。
私が母に買ってもらった小さな雛人形を飾り続けるのも、母と心で会話したいからだと思います。
にほんブログ村 シニア日記ブログ 女性シニアへ
人気ブログランキング シニアライフへ

- 関連記事
-
-
他人をほめまくる女性の心理・ほめる気持ちの裏側にあるもの 2021/03/25
-
コロナ禍でできないことと、できること・シニア専業主婦の生活での選択 2021/03/07
-
雛祭りと母の思い出・ひなあられに込められた母心 2021/03/04
-
叔父が亡くなって思うこと・昭和の親戚づきあいと思い出 2021/02/24
-
コロナ禍のお水取り(東大寺・修二会) 2021/02/22
-